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戦略的節税・第4弾(養老保険)
更新日時:2014/07/29
今回は、戦略的節税第4弾として、養老保険をご紹介します。
養老保険とは、死亡保険金と満期保険金が同額で、貯蓄と保証の両方の性格をもった保険です。これまで、保険料を全額損金に算入できる保険として逓増定期保険やがん保険などがありましたが、改正により全額損金に算入することができなくなりました。現在は、全額損金に算入できる保険は養老保険(逆養老保険)しかありません。そのため、節税方法として養老保険を活用することができます。以下のような企業様におすすめできる節税方法です。
・会社から個人へ資金の移動を考えている企業様
・多額の利益が出ている企業様
・もしもの時のために資金を積み立てておきたい企業様○のプラン例示
通常の養老保険は、プラン3の死亡保険金の受取人は被保険者、満期保険金の受取人は法人のプランです。プラン3の場合、保険料の半額を損金に算入できるため、法人税の節税になります。これに対し、プラン4の場合、保険料の全額を損金に算入できるため、法人税の節税効果は高いですが、個人の所得が増えるため所得税等は増えてしまいます。現在の所得の額など個々の状況によって、選択すべきプランは変わってきます。
また、養老保険のメリットとして、解約をいつしても解約返戻率が高いという特徴があり、目減りしないほぼ100%の返戻率を確保できます。さらに、プラン4で満期返戻金(解約返戻金)を受け取った場合は、所得税上、一時所得として扱われ、税負担が優遇されています。
以上のように、養老保険を利用すると、もしもの時のための保険を享受しながら、多額の節税もできます。ぜひ、ご検討ください!
戦略的節税・第2弾(小規模企業共済)
更新日時:2014/07/27
今回は、戦略的節税・第2弾として小規模企業共済を紹介します。
小規模企業共済とは、中小企業の役員や個人事業主が退職や廃業した後の生活資金を準備しておくための国が運営する共済制度です。「小規模事業者の老後の資金の準備を促進する」という目的の国の政策です。国が全額出資している独立行政法人中小企業基盤整備機構の扱っている制度であるため、安心して利用できます。拠出金は、月額1千円~7万円の間で500円おきに自由に決定することができます。なお、平成25年3月時点で約122万人の個人事業主や共同経営者、小規模企業の役員の方が加入しています。
小規模企業共済のメリットは、①掛け金を拠出するときと、②共済金を受け取るときの両方で所得税を節税できる点です。
①掛け金を拠出するとき
掛け金は、所得税の計算上、全額が所得控除となります。月に7万円を拠出した場合、最大で84万円を所得から控除できます。
②共済金を受け取るとき
共済金の受け取りは、一括、分割または両者併用の三種類から選べます。一括で受け取るときは、退職所得として、分割のときは公的年金等の雑所得となり、税負担が優遇されています。
例えば、当該制度を利用せず、自分で貯金している場合(役員報酬:50万円/月)には、所得税・住民税・社会保険料は約126万円/年かかります。(前提:配偶者1人)
小規模企業共済を利用した場合(拠出金:7万円/月)には、約109万円/月で抑えることができます。20年間当該制度(一括受取)を利用した場合、20年後に発生する退職所得にかかる新たな税負担は、約132万円(税率:30%)です。節税額を計算すると、(126万ー109万)×20年ー132万=208万円と多額の節税になります。非常に有利な節税ができるため、ぜひご検討ください!
戦略的節税・第一弾(出張手当)
更新日時:2014/07/24
今回は幣事務所の顧問サービスの特徴である
①「財務強化につながる戦略的節税をご提案」
②「補助金・助成金や特別税額控除など、財務強化につながる制度をタイムリーにご提案」
③「ファイナンスの際に、評価ポイントの高い試算表や決算書の作成をご提案」
の中の①「戦略的節税」の一部について紹介します。「戦略的節税」とは、弊社の考えたフレーズで、その特徴は下記になります。1.ファイナンスも受けやすく、かつ税負担を最小限に抑えられる最適な状態を実現する
2.法人と個人を区別せずに、両者を合計して考えた全体的な視点で最適な節税を行う
3.目先の節税のみを考慮するのではなく、中長期的な会社の成長を支援できる節税を行うファイナンスの実績も数多く挙げているきずな会計事務所は、ファイナンスと戦略的節税の最適解を導き出すことができます。無駄な飲食代や無駄に高級な車を買い、事業のために効果的な支出でもないのにキャッシュが出ていく取引を行う節税の提供ではなく、キャッシュアウトは変わらないのに費用に計上できるもの、または事業に効果的な支出による節税をアドバイスいたします。
今回は、戦略的節税の代表例の第一弾として「出張手当」を紹介します。
出張手当は、法人税・所得税・住民税・消費税の節税に加え、社会保険料の減額にもなり、節税のスペシャリストです!出張にかかる費用は、法人税上は損金(費用)に計上されるのに対し、給与に上乗せして支払われる出張手当は所得税・住民税上は非課税になります。また、国内の出張にかかる費用は課税仕入れに該当し消費税も節税できます。すなわち、出張旅費分を役員報酬・給料手当から減額すれば、支給額を維持したまま所得税・住民税・消費税・社会保険料を減額できます。
さらに、出張にかかる宿泊費や交通費は実費精算の必要はなく、会社の定める旅費規程に沿った金額を支給できます。旅費規程に記載するときは、通常かかるであろう正規の金額が目安になりますが、実際にはさまざまな割引を使い実費を抑えられるケースがほとんどです。(社長ならば、グリーン車や飛行機のビジネスクラスを旅費規程で定めることも可能と考えられます)
留意点は、下記です。
①従業員全員に出張手当を支給する機会を与える必要がある
②役員と従業員の規定に大きな差異が存在しないことが必要
③出張をした場合には、出張報告書を作成する必要がある例えば、
役員:3人
従業員:15人
役員報酬:50万円
給与:35万円
という会社があり出張手当を使用しなかった場合、所得税・住民税・社会保険料は、役員1人当たり約133万円/年、従業員1人当たり約84万円/年程度かかります。この会社の役員が1人当たり13万円分、従業員が1人当たり2万円分、出張(国内・海外)に行っていた場合を仮定します。出張手当を使用した場合には以下の額が節税できます。役員報酬:37万円+出張手当13万円(計50万円)
給与:33万円+出張手当2万円(計35万円)
この場合、所得税・住民税・社会保険料は、役員1人当たり約90万円/年、従業員1人当たり約78万円/年となります。よって節税額は、(133万円-90万円)×3人+(84万円ー78万円)×15人=219万円/年となります。さらに、国内出張の場合には消費税の節税にもなります!このように出張手当は会社のキャッシュアウトが変わるわけでもなく(むしろ節税によるキャッシュアウトを防ぐことができる)、財務状況を悪化させることもありません!出張手当を使用した場合にどのくらいの節税になるのか気になる方は、いつでも見積もりを行っていますので遠慮なくきずな会計事務所までご連絡ください!
スタートアップ企業の資金調達手法まとめ
更新日時:2014/07/22
今回は、起業前または起業間もない会社に考えられる資金調達方法をまとめます。
日本政策金融公庫からの創業融資
もっともおすすめの方法です。事業の実績がなくとも無担保無保証で融資を受けることができたり、幣会計事務所のような認定支援機関に認定された機関を通せば、かなり有利な条件で融資を獲得することもできます。アベノミクスによる起業支援の流れが到来しており、企業家にとってはどんどん融資を受けやすい環境になっています。
信用保証協会の保証付き融資
保証付き融資の特徴は利率が安く、借入期間が長いということです。この保証は特に中小企業向けのものです。
助成金・補助金
助成金・補助金は融資とは異なり、返済の必要はなく、これは大きなメリットです。助成金・補助金は非常に多種多様なものがあり、自分で全て調べるのは時間がかかるため、ぜひ幣事務所にご相談ください。助成金・補助金を獲得するにはかなりの時間と準備が必要です。準備のための時間が惜しいと感じる方は、会計事務所などに援助を求めることが多いのが実態です。
ベンチャーキャピタルからの出資
将来、株式上場(IPO)や会社を大きくさせていきたいという目標がある場合には、まとまった資金を獲得できると同時に、共に将来の大きな目標に向かう強力なパートナーを見つけられるチャンスでもあります。
個人投資家からの出資
個人投資家、すなわちエンジェル投資家からの出資です。エンジェル投資家には通常、得意とする領域が存在するため、エンジェル投資家を見極めることも大切です。無事、協力を得られることになったら、資金面のみでなく会社のぶつかる様々な困難に対して、バックアップしてくれることもあるでしょう。
取引先との交渉
取引先と良好な関係を築いている場合、売掛金の支払いを早めていただいたり、買掛金の支払いを遅らせたりと、交渉次第で資金繰りを改善することもできます。キャッシュインは早めに、キャッシュアウトは遅めにと、少しでも意識していれば大きな改善につながることもあります。
ファクタリング
取引先との交渉で売上債権の回収の早期化が困難な場合にも、ファクタリングにより債権の回収が可能です。また、キャッシュで回収できれば貸し倒れリスクがなくなるのも、余剰資金の少ないスタートアップ企業には大きなメリットです。
クラウドファンディング
現在は、投資のお返しに商品などを提供する「購入型」のクラウドファンディングが主流です。多くの潜在投資家かつ潜在顧客に自社の商品・サービスを知ってもらう機会にもなります。
リース
まとまったキャッシュがないスタートアップの会社で、資産を購入することは困難なことも多いため、リースは有効な方法です。また、リース料は固定されているため、金利変動リスクがありません。大企業と比べ財務基盤の弱いスタートアップ企業には、ちょっとしたリスクでも排除しておきたいものです。
代表的な資金調達方法をあげましたが、このほかにもたくさんの方法があります。ぜひ、ご自身の会社に合う資金調達方法を探してみてください。
保証付き融資とは
更新日時:2014/07/16
今回は、デットファイナンスの一つである「保証付き融資」についてお話します。
銀行からの融資には「信用保証協会」の保証が必要な「保証付融資」と、不必要な「プロパー融資」があります。「保証付融資」では、各地の信用保証協会に保証料を払う代わりに、万が一融資の返済が滞った場合に、信用保証協会が立て替えて返済してくれます。信用保証協会が立て替えて返済した後に、債務者は当協会に返済する必要があります。中小企業が銀行から融資を受けるときに用いる、中小企業のための制度です。銀行からすれば、万が一貸し倒れたときにも協会から返済されるため、非常に融資しやすく、また、協会からすれば、当該制度は中小企業が活躍し経済の発展を目的として作られた制度であるため、積極的に保証していく傾向にあります。
また、企業から見た「信用付き融資」のメリットは以下のものが考えられます。
・信用なしの融資に比べ、借入期間が長く、利率が低い
・担保不足・信用不足の企業であっても融資を受けることができる(場合によっては無担保・無保証人のケースも)
・融資審査が比較的緩く、通りやすい
・すでに「プロパー融資」を受けていても、「保証付き融資」で融資枠を拡大できる
・様々な種類の制度融資があるまた、デメリットは以下のものが考えられます。
・保証料を支払わなければならない。
・信用なしの融資を受けられないことを示しているようなものであるため、信用がないものととらえられやすい制度保証には様々な種類のものがありますが、きずな会計事務所のような認定経営革新等支援機関との連携が必要な保証制度もあります。この場合、他の保証制度よりも、保証料が安く、かつ、よりよい経営を継続できるように協力を受けられる、というメリットも享受できます。
より詳しい情報は「全国信用保証協会連合」
http://www.zenshinhoren.or.jp/を参照ください。リースという資金調達手法
更新日時:2014/07/12
今回も、引き続き資金調達についてお話しします。今回のテーマは「リース」です。
リースとは簡単に言えば、お金を払って商品を借りて使用することです。リースをすると、定期的にリース料を支払うため、初期費用は不必要です。リースはその特徴からファイナンスとしての性格を有します。リースのメリットは以下の通りです。
事務処理を簡略化できる
資産を購入する場合、減価償却計算、煩雑な手続きや固定資産税の納付が必要であったりと、何かと手間がかかります。リースをした場合には、資産の所有権は、移転しない限り、あくまでリース会社に属するため、これらの手間はリース会社が行います。特に多くの資産が必要な企業は、資産管理の簡略化は大きなメリットだと思います。
他のことにキャッシュを使うことができる
先にも述べたとおり、定期的にリース料を支払うので初期費用は必要ありません。一時的なキャッシュアウトが発生するわけではないため、キャッシュを他に投資し、利益を獲得することができます。
税務上、損金(費用)に計上できる
リース料は全額損金に計上できます。リース期間を法定耐用年数より短く契約することができるため、損金を早期に計上することが出きます。結果的に、節税が可能です。
金利変動リスクを考慮する必要がない
借入をして資産を購入する場合、借入の利率の変動の影響を受けることがありますが、リース料は固定されているため、このリスクを考慮する必要はありません。
リー ス料には、リース会社の利益なども含まれているため、リース料総額は、購入額より高額になります。資金調達には様々な方法があり、どの方法を利用するかによってかなりの違いがあります。そのため、専門家に相談し最適なファイナンスを行うことは重要です。ぜひ、一度ご相談してみてください!
クラウドファンディングという資金調達手法
更新日時:2014/07/08
最近、新聞などのメディアでよく耳にする「クラウドファンディング」についてお話させていただきます。
「クラウドファンディング」とは、ある「志」を持った人や団体に対する資金を、ネットを通じて多数の支援者から収集し実現する手法です。(引用:はてなキーワード)
クラウドファンディングの特徴
クラウドファンディングの特徴は、ネットで気軽に誰でも、そして1人当たり少額から資金を調達できる点です。資金支援額は、数百円から支援できるものもあり、支援する側も容易に資金を提供し、事業を応援することができます。また、対象事業は幅広く、災害の復興支援を求めるものから、政治活動の資金を募るものまで、バラエティーに富んでいます。
クラウドファンディングの種類
・「寄付型」…資金提供者は一切リターンを求めない
・「投資型」…株式投資のように、事業が成功した場合には、金銭としてリターンを得ることができる
・「購入型」…イベントのチケットや、商品など非金銭を得ることができるクラウドファンディングのメリット
クラウドファンディングは気軽に資金が提供されるため、実績や知名度がなくても事業のアイディア次第で、まとまった資金を調達することができます。また、インターネット上で取引を行うため、直接会う必要がなく、SNSを通じてプロモーションをして、世界中の人から資金の調達チャンスがあります。
資金調達までの主な手続き
行いたい事業を決定
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クラウドファンディングのためのサイトを選び、登録
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タイトル、何を、なぜ、どうやって事業を行うか、目標調達額など、事業に関する情報をサイトに投稿(寄付型・投資型・購入型に応じて、リターンについても搭載)
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サイト運営会社による審査(数日程度)
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一定期間の間に、支援者が少しずつ資金を提供する
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調達期間終了後、サイト運営会社に手数料を支払う(会社によって手数料は異なる。調達額の5%など)
↓
調達資金を元手に事業を行うサイトに投稿するのに、PR動画を作ったり、支援者の目を引くためのアイデアが求められたりと、簡単なことばかりではありません。また、資金調達後も支援者と継続的な関係を築くことも重要です。 クラウドファンディング市場は俄然拡大しています。日本でもすでに40社以上が、クラウドファンディングサービスを提供しています。規制緩和も進み、今後ますます注目されることは間違いないと思います!
ファクタリングという資金調達手法
更新日時:2014/07/05
今回は、資金調達の1つである「ファクタリング」についてお話させていただきます!
「ファクタリング」とは?
ファクタリングとは、売掛債権の買取業務のことです。ファクタリング会社が企業の売掛金や受取手形を割り引いて(額面以下で)買取り、ファクタリング会社が債権の返済を受けます。「ファクタリング」が成立するビジネスの前提として、時間価値という考え方があります。現在の100円と1年後の100円は同価値ではなく、現在の100円の方が価値が高いといえます。これは、利率を考慮する必要があるためです。例えば、今の98円と1年後の100円が同価値と考える場合に、1年後に100円得ることのできる債権を、今ファクタリング会社に売却し98円をキャッシュで得る、というのは一見損しているように見えますが、そんなことはなく、98円を事業などに投資し1年後に100円以上の価値にすることもできるのです。ファクタリングの仕組みはこのようなメカニズムでできています。
「ファクタリング」による資金調達のメリットとは?
売掛金や受取手形を売ってキャッシュを得てしまえば、その後の煩雑な売掛債権の管理・回収を避けることができます。また、債券が貸し倒れるリスクを回避できます。そして何といっても最大のメリットは、債権をキャッシュの形に変えられることです。「黒字倒産」という言葉があるように、いくら黒字をだしている企業であってもキャッシュイン・キャッシュアウトをしっかり管理していなければ、キャッシュが足りなくなり倒産に追い込まれることもあります。キャッシュという形にすることで、倒産を防ぐだけでなく、将来のための投資を素早く行うことができます。さらに、債券を譲渡する取引であり売掛先の信用が重視されるため、債権の譲渡者には融資のように担保を求められることはありません。債権の譲渡により、財務内容の改善(債権のオフバランス化)も果たすことができます。
支払企業のメリット
支払側の企業は、手形発行や領収書取得など事務作業の簡素化、印紙税などの経費削減を実現できます。また、支払企業として認められるには、一定以上の信頼が必要であるため、返済実績が信頼向上につながります。
最後に
「ファクタリング」には、手数料がかかったり、買掛債務者に一定の信頼が求められたりと、難しさはありますが、資金調達の1つの手段として少しでも考えてみてはいかがでしょうか!
エクイティーファイナンスのメリット
更新日時:2014/07/01
前回のデットに引き続き、今回は「エクイティーファイナンスのメリット」についてお話します。エクイティーファイナンスは、株式発行・新株予約権発行・転換社債型新株予約権発行などがあります。
返済義務がない
株式発行により資金調達した場合、株主は会社の所有者という立場となるため、その資金を返済する必要はありません。そのため、借金をしているという心理的な影響はありません。ただ株主は、インカムゲイン(配当・自己株式の取得)またはキャピタルゲイン(株価上昇)によって、投資の還元を求めます。前回、「デットのメリット」を紹介したときに少し出てきました期待収益率についてですが、結論からすると、通常デットよりも期待収益率が高いです。そのため、企業が利益を多く得た場合には、デットに比べ多額の還元が必要です。投資者目線からは、株式投資は、融資に比べリスクの高いものです。そして投資の大前提は、リスクの高さに応じて、リターンが決定する、というものです。リスクの高いエクイティーは、リターンである期待収益率も高くなる、ということです。このため、近年投資詐欺が騒がれていますが、「弊社に投資頂ければ、100%儲かって、その収益率も高い」といううまい話は絶対に存在しません。
安全性の向上
エクイティーにより獲得した資金は、会社の自己資本です。(デットは負債=他己資本)企業の安全性を図る指標として、自己資本比率(自己資本/自己資本+他己資本)があります。自己資本が増えれば自己資本比率が増加するため、会社の安全性は高まると考えられます。安全性が高まれば、融資も受けやすくなります。
収益の圧迫を気に掛ける必要がない
株主配当は、利益から税金も引いた額から配当されるため、利益が少なくなることはありません。事業に投資をしてすぐ利益を獲得できるということは少なく、事業の開始当初は赤字になりがちです。その時にも、利息による利益の圧迫の心配はありません。節税を考えれば利益は小さい方が得であるため、この辺のとらえ方は企業がどの状況にいるのかによって異なってくると思います。
株式上場(IPO)すれば一気に億万長者も!
流通性の高い株主市場に上場すれば、自分の企業の株を持っている役員の方などは一気に億万長者になることもあります。リーマンショック以降、IPOする企業数は右肩上がりに増加しており、そのほとんどの企業が順調に株価は上昇しています。株主もかなりIPOしたての企業に興味があり、株価は上昇しやすい状況です。
デットもエクイティーもそれぞれ、メリット・デメリットがあります。資金調達は非常に非常に奥の深いものであるので、今回紹介したものは、資金調達のほんの一部です。そのため、資金調達の知識や経験に不安のある方は、プロにアドバイスを求めることをおすすめします!